読書記録<薔薇の名前>

イタリアの記号論学者ウンベルト・エーコが初めて書いた小説.

薔薇の名前〈上〉

薔薇の名前〈上〉

薔薇の名前〈下〉

薔薇の名前〈下〉

上下巻併せて800頁ほどの書物である.

中世(13〜14世紀)イタリアの修道院を舞台にした重厚なミステリィ
本書の恐ろしいところは,単なる娯楽小説にとどまることのない知的な建造物,書物のための書物である点.

正直に云って,浅学な私では,この小説のすべてを十分に味わうことはできなかったと思われる.膨大な書物と知識への言及を,完全には理解できなかった.

帯に「最低2度は読み通さねば,本書を読んだことにはなるまい」とある.
2度読んでも,私には読み切れないかもしれぬ.残念でならないし,己の勉強不足が恨めしい.

本書は,映画化もされており,そちらも視聴する予定である.