読書記録<百年の孤独>

ノーベル文学賞受賞者ガブリエル・ガルシア=マルケスが1967年に発表した作品.

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

マコンドという,幻のような村を開拓したブエンディア一族の百年を描いている.
宙に浮かぶ神父,死からよみがえるジプシー,没落した陰鬱な王家出身の女,愛人と寝るたびに増え続ける家畜.奇怪な登場人物と,魔術的な事象とによって織り上げられた豊潤な物語.

ラテンアメリカ文学における,マジックレアリスムの代表作.

私は,文学に精通した人間ではないので,このような作品があることを,つい最近まで知らなかった.年を取るごとに量が増える読書の中,ひとつの書物から別の書物を見つけ出し,さらにその書物から次の書物を見つけ出す.この繰り返しによって,読みたいと思う本が際限なく増えていくのである.
しかるに,時間までもが増えていくわけではないので,本は机の上に積まれていき,読書の速さよりも速く書物の塔が高まっていくのである.

先日記した『薔薇の名前』は,数年間放置していた積ん読の一つであった.『百年の孤独』も,数ヶ月放置していた.いずれも重厚なこれらの本を,ひとつ気合いを入れて,読了したわけである.