ニューロンについて

あまり自身の専門分野の話を書かなかったので,書いてみる.

ニューロンという単語は,それなりに知名度があるのではないか(ないかもしれないが).

ニューロン神経細胞)は,脳をはじめとする神経系を構成する基本単位のひとつであり,情報伝達を担う.
情報の伝達には,二つの機能が必要となる.つまり,情報の受信と発信である.この機能を果たすため,ニューロンは高度に分極している.受信を行う樹状突起,発信を行う軸索,そして,細胞を構成する部品を生産する細胞体である.

樹状突起や軸索は,電気的信号を伝える細胞の突起である.これらの突起は,微小管という直径25nmの細胞骨格によって構造を支えられている.微小管を,たとえば蛍光抗体や,蛍光タンパクで染めてみると,非常に美しい.よくも,このような緻密で,しかも機能的な構造が,自然にできあがったものだと,感動する.

さて,この微小管は,いわば,建物の骨組みとしての役割だけでなく,物質輸送のレールの役割もする.細胞体で作られたタンパク質は,微小管の上を動くモータータンパクによって,樹状突起や軸索といった突起の先端まで運ばれる.
このあたりのことは,農村部で食糧を生産し,高速道路などで都会に運ぶことと似ている.農村,都会には,それぞれ特有の役割があって,仕事を分担することにより,効率的な機能運営を可能にする.

教科書的説明の域を出ないけれども,とりあえず,今日はここまでにしておく.気が向いたら,そのうち続きを書くだろう.図を入れればもっと丁寧なのかもしれない.

読書記録もする.

シャーロック・ホームズの妹が出てきたり,美少女メイドが出てきたり,いかにもライトノベル的な作品.
少しばかり軽すぎる.マンガを楽しむような感覚が必要である.
読書の楽しみを味わうことはできない.
ライトノベル的には,悪い作品ではないけれども,読書好きにはおすすめできない.そういう作品である.